2016年2月  januari 2016

zaterdag 6 februari

 朝には仕事をし、その合間に実家の母親に電話をした。三週間ぶりで、たいした用事もなかったが、変わりないのが確認できればそれでよいのだろう。オランダには雪が無い。今年は去年にもまして暖かい冬で、降雪はおろか路面が凍結することもほとんどなかった。個人の感覚でいうと、暖かいのは過ごしやすくてよい。だが、地球のことを考えると、温暖化がいっそう進んでいるのがわかる。花巻にも雪が無いそうだ。最近の傾向だとこれからどか雪が降るのだろうが、それでも気温が高いためすぐに消えるだろう。

 昼過ぎからバスでダムに出る。途中で7番のトラムに乗り換えて、街の東側のダッペル市場というところに行く。二度ほど来たことがあったので売り物を見てさして珍しいと思う物はなかった。むしろ、近所とは異なる文化的、人種的背景をもつ人々が多かったので、人を見て歩くほうが面白かった。それはいつでもそうなのだが。

 そこから人類学博物館にトイレのために入ったら、展示物の面白さに目を奪われたので内部を半分以上見学した。インドネシアを中心としたアジアの文化についての展示は見応えがあった。今度はもう少し時間をかけて見たい。

 運河沿いを歩いて、別の通りに入り、フリッツを買って食べた。フリッツとはいわゆるフレンチフライのことだが、ケチャップではなくマヨネーズをつけて食べるのがオランダ風である。正確に言うと、多くの店では多様なソースがフライとは別に売られており、フリッツソースと言って頼むと、マヨネーズ主体で少し甘みのあるソースがついてくる。店によっては、フリッツソースとは別に、マヨネーズを注文できるところもある。きょうの店はフリッツソースは無くてマヨネーズだった。おいしいと思って食べたが、しばらくすると妻が腹が痛いと言い出したので、あまり質が良いわけではなかったかもしれない。

 夜には中途にしていた仕事を片付けたから、日曜日には仕事のことを考えずに過ごそう。

frijdag 5 februari

 あっという間に一週間が終了した。何の会議も行事も無い週だったので、気分は楽だったがその分翌週以降に付けが回ってしまう。あれこれと考えることは多いけれども、それが報われることは少ない。僻地に赴任していた時をよく思い出すのは、あの時と状況が似ているからではなく、状況が似ているにも関わらず同様にはまったく動けていないからだろう。

 金曜夜に放送されているFlikken Rotterdamという刑事物のドラマが面白い。オランダ語なので何を言っているかは聞き取ることはできないが、話の展開は映像で追うことができる。そこで見る光景が見覚えのある場所だったりするし、人物の微妙な表情を見ていると楽しい。この間までのFlikken Maastrichtは地方都市の情緒や男女の駆け引きのようなものが描かれていたが、今回はもっと都会的で硬派な印象が強い。