2005年 3月
■平成16年度 jueves,31,marzo,2005
 年度の最後の日も朝から晩まで何かわしゃわしゃとやっていたという日になりました。よせばいいのに今夜からまた新たな言語を学び始めました。ところが、第1回目から道に迷って遅刻してしまいました。

*Renaissance Court(Yorkville)
 実体は不明。今夜の通り道。9時を過ぎていたので店はすべて閉まっていた。

■慌しさ miercoles,30,marzo,2005
 春らしい日が続きます。スタートを切る前がいちばん緊張するものかもしれません。とにかく次々と片付けていかなければならなくて、考えている時間がありません。あるいは、考えてばかりでなかなか片付きません。

Pacific Mall(Kennedy&Steeles)
 すっかり香港型。2階のフードコートも他にはないつくり。CDやDVDの店も多いが…。

■もう今週 martes,29,marzo,2005
 イースターの四日間は夢のように過ぎ去り、もう次の週になってしまいました。きょうは12度まで気温が上がり、上着を着ると暑いくらいでした。かといって脱ぐとこれも寒くて、こういうときに風邪を引きやすいのだなと思います。この四日間のことはいつか掲載します。
 今週から新年度が始まりますので、気持ちを切り替えていざ仕事。とはいえ、きょうは頭もぼーっとして霞がかかったような状態でした。でも、あすはそうもいっていられません。
 モールにこだわる月間もあと二日です。きょうはオンタリオ湖畔のクイーンズ・キー・ターミナルというところに行って、ちょっとしたお菓子を買いました。職場の人たちからいつもお裾分けしてもらってばかりで申し訳ありません。たまにはお返しをと思って「がら」でもなく買ったのです。
 
 ところで、「甘いものは苦手だ」というおとなの人がいます。それはそれでまったくかまわないのですが、私の偏見をいいますと、甘いものがほんとうに苦手な人と、ほんとうは苦手でもないのにとりあえずそう言い張っている人とがいそうです。私は甘いものが大好きとはいいませんが、嫌いではありません。チョコレートなどもよく買って食べます。甘すぎるケーキとかは少しでいいなと思ったり、自分で買うこともありませんが、たまにケーキを出されると自然に顔がほころんでしまいます。
 子どもで甘いものが嫌いという人は少ないと思います。赤ん坊に甘いお菓子を与えるとおとなしくなるといいます。子どもは甘いものが好きだといってよいでしょう。生命維持や身体の成長に必要な糖分に対する自然な反応だといえます。
 ということは、本来はおとなも糖分に対しては子どもと同じ反応を示すのではないでしょうか。
 「わしは甘いものは好かん」と言う人は、もしかしたら別の理由で「好かん」と言っているのかもしれないと、そんなことを感じたのです。これに、国や性別といった条件を加えて考えてみると、ひじょうに興味深い問題だと思います。
 たとえば、カナダにはティム・ホートンズというコーヒー屋がいたるところにあります。そこではドーナツやクッキーなどの甘いものをお茶と一緒にいただくわけです。お年寄りが平日の昼にドーナツをパクついている絵が浮かんできますが、子どもからお年寄りまで広く親しまれている店ではないかと思います。
 で、甘いもののことを書こうと思ったのではないのです。子どもが好むものの中には、大人も好むものが
多いのではないかということを、ふと思ったのです。甘いものもその一つで、それ以外にも、絵本や、ファンタジーや、ミュージカルや、探検や、冒険や…。いろいろあります。大人になったら嫌いになったとか、苦手になったとか思うようになってしまったとしたら、あるいは、そう思わせられてしまっているとしたら、とてももったいないことですよね。
 何事も過ぎてしまうことには気をつけねばなりません。だけど、好きなものはいくつになっても好きでいたいし、楽しいことはいくつになっても楽しみたいものです。

Queen's Quay Terminal(Queen's Quay)
 土産にしては高いものばかり。イヌイットの彫刻を売る店がいくつか。3階のプレミア・ダンス・シアター。

■ニュー・ヨーク4 lunes,28,marzo,2005
 朝から雨で気持ちが悪い。マックで朝食。ホテルでコーヒーを飲む。5ドルで傘を買う。シェイスタジアムに行ってみるが、もう雨でだめ。フラッシングという町の周辺を散歩。チャイナタウンのにおい。中国系、韓国系の町。その後、ジャクソンハイツでカレーのバフェ。ここはインド系の町。トロントと同じように、住み分けがあるじゃないか。と思った。
 
■ニュー・ヨーク3 domingo,27,marzo,2005
 朝食は無し。ハーレムの表通りを歩く。Whole Foodでサンドイッチ。リンカーンセンター、セントラルパーク、アジアソサエティ。午後はLa Cage Aux Falls。いちばん前の真ん中の座席。つばが飛んできた。夜にはチキチキ・バンバン。すごく楽しかった。

■ニュー・ヨーク2 sabado,26,marzo,2005
 朝にはチャイナタウンを一周。粥と油条の朝食。そこからウォール街へ。駅構内でカメラを構えていたら、駅員さんに怒られた。それからヤンキースタジアムへ。午後からRENT。部屋で休憩し、夜はアッパーイーストサイドのSTOMP。最高にかっこいい。アッパーイーストサイドは日本の店が多く、街頭には日本人多し。吉野家の牛丼を買って帰る。テレビで「病棟24時」を見る。震災後の東京が舞台。驚いた。

■ニュー・ヨーク1 viernes,25,marzo,2005
 イースターのロングウイークエンドがあるおかげで、4日の旅ができる。きょうはグッド・フライデー。二度目のニュー・ヨーク。ニュー・アークまで50分ほどのフライトなんて、とんでもなく近い。電車を乗り継いで、グラウンド・ゼロの真下の駅に着く。ホテルは、ミルフォード・プラザ。ミュージカルにはまったく最高の場所。
 国際写真センターを見学。夜にはアヴェニューQ。

■また来週 jueves,24,marzo,2005
 どうもすっきりしないまま今週が終わってしまいました。全部終わらせるつもりができませんでした。最後まで残るだろうなと思っていたことが案の定残ってしまいました。自分ができることできないことはだいたい判別できるんですねえ。
 きょうは交差点に差しかかる直前で黄色に変わるという、実に中途半端なタイミングが続きました。運勢とかあまり信じませんが、信号運というのはあるような気がします。おもしろいようにすいすい走れる日もあるんですよねえ。
 明日からイースターの連休です。気持ちを切り替えていい時間にしたいと思います。次の更新は火曜日以降になります。
 それにしても学校の統廃合がかなり進んでいますね。これが当たり前ではないと思います。小さな学校などつぶしてしまえ、村なんて要らないという思想が、そうさせているのだと思います。学校は地域の文化センターだというのは以前学んだことでした。だとすると、村から学校がなくなるのは村の文化が消えることを意味します。これと並行しておかしな名前の町がぽこぽこ出来上がるのは、偶然ではないでしょう。

Hillcrest Mall(Yonge,Richmond Hill)
トロントのちょっと北。やたらと10代の子どもたちが多かった。モールは彼らの遊び場なのだ。

■銀世界 miercoles,23,marzo,2005
 夕方ふと窓の外を見ると銀世界。いつの間にか雪が積もっていました。きのうは気温が上がって雪がずいぶん解けたなあと思っていたのですが、三寒四温とはよく言ったものです。こんなことはよくあることでしょうが、驚きました。
 きのうと同じく一日中パソコン仕事です。やってもやっても終わらないような感じです。明日がいちおうの締め切りなので、何とか形にしようと思います。

Fairview Mall(Donmills&Sheppard)
カナダで初めて行ったモール。広さに度肝を抜かれたがそれほど大きいわけでもなかった。

■デパートの記憶 martes,22,marzo,2005
 きょうは一日中パソコンの前に座って文字を打ち込んでいました。そのため目がしょぼしょぼです。プラスの5度を上回る気温で、もう完全に春の陽気となりました。仕事帰り。6時を過ぎても明るくて、車を運転していると西日がまぶしいです。東西に道が交わっている街は、方向を間違うことがなくてよいのですが、夕方に西の方角に進むときにはたいへんです。まぶしくてよく見えないし、おまけにきょうは目がしょぼしょぼだし、混雑しているしで、ちょっといらいらです。同じようにいらいらしている人が多いと見えて、無理な追い越しや割り込みをしようとしたり、信号無視しかけて急ブレーキを踏んだりする人に会いました。
 ところで、きのうのような散歩は思えば幼少の頃から好きでした。デパート巡りの思い出ももう遠い昔ですが、何を買うというのでなく、デパートの屋上まで行っては降りてくるという散歩を定期的にやっていたのでした。楽しみは屋上のゲームコーナーやおもちゃ売り場だったりしたのですが、ゲームをせずとも、おもちゃを買わずとも、立ち寄るのが好きでした。たまに強情を張って親を困らせたときもありましたが。高校時代も用もないのに毎日どこかに寄り道しては、そこの空気に浸っていました。一人でも、誰かとでも、どちらでも構わないのです。自分の原風景とは、山でも草原でもなく、デパートの中なのかもしれません。
 今でも鮮やかに昭和50年代の盛岡市の市街地が目に浮かんできます。バスセンターでバスを降りたら、地下道を通って光ビルの屋上のがらんとしたゲームコーナーへ。その次はまだ中の橋にあった川徳、今の中三の場所です。川を渡ってサンビルの2階にはなぜかコーヒーカップがありました。丸正デパートのエレベータのスイッチの色。大食堂はいつも誰もいなくて、僕ら家族の独占状態でした。そこのゲームコーナーも好きでした。ダイエーやデンコードーができたのはもう少し後だったかな。協働社の2階に趣味の切手屋さんがあったのです。今ではもうやめてしまいましたが、小学校3年生あたりから切手を集めはじめました。切手の表面に“NIPPON”と書かれているのを「ニッポン」と読めず、「読めないの?」と言われました。もう少し足を延ばすと開運橋のたもとにミドリヤがありました。別に何もありませんでした。駅まで行くとステーションデパートがありましたが、そこから家までの道のりはちょっとだるかったです。
 たまには過去に思いを馳せることもいいでしょう。でも、望郷の念に駆られるほど時間が経っているわけでもなく、実際の距離よりもずっと近い感じがしているのです。トロントの街を第2の故郷と呼ぶこともできますが、この街の角を曲がると岩手につながっているんじゃないかと思ったりもします。そんな感覚もまたおもしろいものです。
 
Woodbine Centre(27&Rexdale)
競馬場の向かい。大きな屋内遊園地がある。子どもを連れてきたら大喜びするだろう。

■ダウンタウン lunes,21,marzo,2005
 ひと月でトロントとその周辺のモールを回ることは大きなものだけでも不可能とわかりました。それだけ数が多いのです。というわけで、それを口実にきょうはダウンタウンのモールを巡って歩いてみることにしました。午後3時前に行動開始。3時間半の散歩です。こんなことをやっている40目前のおじさんなど他にいないと思われます。これも自分にしかできないこと?
 でも、テーマがあると見え方が変わるものです。無為に通り過ぎてしまうよりもずっと楽しいと感じました。きょうもまた新発見続出でした。かなりの距離を歩きましたよ。今シーズン開幕という感じ。

Hudson"s Bay Centre(Yonge&Bloor)
地下鉄と直結。もっとも便の良さそうなところ。日本人の若者が多い。よく耳に飛び込む関西訛り。
Holt Renfrew Centre(Yonge&Bloor)
どこがモールの境か、デザインの違いでわかる。つまり、ゼネコンが街を作っているのだ…。
*Cumberland Terrace(Bay&Bloor)
味のあるつくりのカフェ。とはいえそんなにコーヒーばかり飲んでいられない。
Manulife Centre(Bay&Bloor)
ヨークヴィル。ここらへんにおしゃれな店が集中。ありがたみはよくわかりません。
College Park(Yonge&Collage)
知らなかったここのフードコート。地上ではホットドッグ屋が競合。

このままヤング通りを南下。ダンダスの広場に当日のステージのディスカウントチケット売り場を発見。なぜ今まで気づかなかったのでしょうか。イートンセンター横目に、キャノンシアター。マッシーホール。エルギン&ウインターガーデンシアター。

*The Arcade(Yonge&Adelaide)
短いアーケード。老舗の雰囲気。通り抜けると30年前。切手&コイン屋さんに感じるときめき。
Scotia Plaza(Yonge&King)
カナダのウォール街と呼ばれる高層ビル街の地下に広がる商業空間。PATHですべてつながる。
First Canadian Place(Bay&King)
ここの地下街が落ち着いていて好きだ。ビジネスマンの振りして通る平日の夕方。
Toronto Dominion Centre(Bay&Wellington)
明るい通路、無言で駅に急ぐ人の波。響くのは靴音のみ。ちょっと無機的。
*Royal Bank Plaza(Bay&Front)
いつも方向感覚を失う。野球やコンサートの終わりに通るときは血が騒ぐような感じになる。
BCE Place(Yonge&Front)
写真におさめたくなる建築。こじんまりしたところが、トロントの良いところかもしれない。
*Commerce Court(Yonge&Wellington)
ハミングバードセンターから地下鉄で帰宅。深夜の地下街、防犯カメラに守られた街。
Hazelton Lanes(between Avenue&Hazelton)
意外と広い。何一つ買いたいものはなさそうだが、地下のスーパーは興味あり。裏にはきれいな通り。

 なにをやっているのでしょうか。しかもコメントが何の参考にもなりません。写真をいくつか撮りました。近いうちに掲載します。

■“The First Day Of Spring” domingo,20,marzo,2005
 春分の日は英語ではこのように言うそうです。そのままです。ペルシャの暦ではこの日からお正月のようです。テレビのニュースでアナウンサーがペルシャ語の「あけましておめでとう」を、とちりながらしゃべっていました。春の一日目にしては寒々とした天気でした。気温は高かったものの、空はどんよりとして、夕方からは雪まで降り出しました。暗くて切ない空気の日曜日、でもこんな日の情感も嫌いではありません。
 きょうはどこのモールに行こう。車でトロントの北隣の町ソーンヒルに行ってみました。ショッピングセンターかと思って入った建物はコミュニティセンターでした。図書館とフィットネスとアイスアリーナ二つが入っていました。アリーナではアイスホッケーのおそらくゲーム前の練習が行われていました。今季のNHLはすべて休止となってしまいましたが、地元のプロリーグやコミュニティのアマチュアチームなどでは盛んにゲームが行われています。観客もけっこう入っていました。カナダ人はホッケー大好きの人が多いようです。
 しばらく見ていたら、一人の選手の放ったシュートがゴールの縁に当たって、パックが客席とコートを隔てる透明のアクリル板の上を飛び越え、すぐ近くの自販機の屋根にバーンとぶつかりました。こりゃぶつかったら怪我するなと思い、その場を後にしました。
 ロビーでは小さな子どもたちが親と一緒に何かを食べたり飲んだりしていました。ホッケーの練習を終えた後という感じがしました。学校の部活動ではないのです。地域のコミュニティの活動です。私は、日本の学校の部活動もじょじょに地域に委ねていければいいと思っています。教師の土日の休日がすべて部活動に取られてしまうような日本。カナダのコミュニティの活動から多くのことを学べるような気がします。
 モールは隣の建物でした。ところが、日曜日だからかお店はほとんど閉まっていて、開いているのはドミニオンというスーパーだけでした。なんて寂しいモールでしょう。この雰囲気もまたいいのですが。
 Metro Squareでおかしな名前の品物を発見しました。「じま 付りノツキ一」というゴマの入ったお菓子です。一袋一ドルで安売りしていたので思わず購入。味はなかなかでした。よく見たら台湾製でした。アジア系の店にはこういうへんな日本語の付いた商品がたくさんあります。いちいち気にもとめませんが、もうちょっと正確を期すことはできないのでしょうか。もしかしたら、日本に氾濫している外国語の中にもおかしなものがたくさんあるかもしれませんね。

Thornhill Square Shopping Centre(Bayview&John)
寂しい。近くにランドマーク・コンドという異様な住宅群。日曜日は来ても人がいない。

■16年度終了 sabado,19,marzo,2005
 ものすごく長い一日が終わりました。何があったか思い出せないほど、いろんなことがありました。ひとつひとつ書き残しておかなければなりませんが、ここに書けることはひとつもありません。素晴らしかったこともたくさんありますが、それをねらって1年間やってきたのだから、できて当然です。仕事の面で、個人的には、なんだかわかりませんが、無力感というかへんな悔しさが胸にこみ上げてくるような、しょっぱい年度末になりました。
 昨夜真夜中に目覚めて、急に「自分はここでいったい何をしてきたのか」という思いが頭をもたげ、なんだか眠れなくなりました。何もしてこなかったのみならずいつも与えられてばかりで、自分からの関わりというのはすべて意味のないものだったんじゃないかとか。結局のところ、日本でもあまりうだつの上がらない一教師がひょんなことからぼんとここに来て、ただ無駄に時間を費やしているだけというような。
 いったいいい仕事ってどんなことだろう。自分でなければダメなことなんて、ひとつでもあったろうか。誰かが来たほうがよっぽどうまく回っていたかもしれない。そう思ったらとたんに恥ずかしくなって、誰にも顔を向けられないような気持ちになりました。もっと謙虚になろう。もう我を張ることはやめにしよう。
 …と、そんな気弱な感じになっております。が、ひじょうに元気です。あすから新年度。来週中にだんがだんがとこなしていかなければならないことが山ほどあります。風邪も引く暇はありません。ここでしかできないこと、自分にしかできないことを、やりたいものです。

Scarborough Town Centre(401, between McCowan and Brimley)
 土曜は7時まで。広すぎて目的地にたどりつけない。フードコートはいつも混んでて座れない。

■あっという間 viernes,18,marzo,2005
 一日があっという間。一週間もあっという間。そして、明日が本年度最終日。一年もあっという間です。この調子で一生もあっという間。記念に残しておこうと思ったものが記念になる時間なんてそれほど長くもありません。誰のためにもならない人生でも、自分のためになればいい人生といえるかもしれません。
 たくさんの人種、たくさんの言語。それぞれにふるさとがあり、誰の心の中にもふるさとが。ここで啄木の歌を浮かべて、これは何語と思いながら、人々とすれ違います。きょうは何種類の言語を耳にしたでしょう。なんというか、すべての大陸からつながった血流が、ここで一つに結集しているようなイメージ。この地に暮らす喜び。どこがふるさとって、誰もにとってふるさとはここ以外にありません。
 ふるさとの言葉めづらしショッピングモールの人ごみの中にそを聴きにゆく。

Duffern Mall(Dufferin×Bloor)
混在感ピカイチ。地球とはこんなところかも。つまらない諍いなど意味ない。皆でモールに行こう。

■セントパトリックスデイ jueves,17,marzo,2005
 夕方のアイリッシュパブの前には行列ができていました。ラジオでは飲酒運転に気をつけてと言っていました。きょうはお酒を飲む日のようですね。私もきょうは自宅でギネスを一本あけました。
 
Market Village(Kennedy&Steeles)
 中・港・台・韓・越のごはん。ONE’Sで優れた日本製品を再確認。一周して元気回復。

■英語や日本人のことなど miercoles,16,marzo,2005  
 花屋には黄色いスイセン、色鮮やかなチューリップ、それにネコヤナギ。日本と同じです。外に花を出していてもだいじょうぶなくらいになってきました。気温は氷点下でも、日差しが当たるとほんとうに暖かいです。
 あさってから休みの現地校。きょうは校庭で雪上遊び大会でした。そりのリレーをしたり、子どもの背丈ほどある巨大ボールでサッカーしたり、綱引きしたり。いくつかの遊びを並行して、グループに分かれてそれぞれ行っていました。日本の運動会のように、みんなでひとつの競技をするとか、みんなでそれを観戦するとかいうことはあまりないようです。遊び大会が終わったら、廊下で大騒ぎしながら踊りの練習です。カナダの学校で育った子どもたちは、心にゆとりをもった大人になると思います。
 お昼どき、アジア・コミュニティ担当の警察官がやってきました。いつもさまざまな機関を回っているらしく、ここの職場にも半年に一回くらい来る方です。お茶を飲みながら4、5人で会話をしました。会話といってももっぱら聞いてばかりになってしまって、力がないと思うと話せる人に遠慮してしまうのです。どうもこういう状況で自分から話すのは難しいですね。皆の言っていることはなんとなくわかるのですが、自分から言おうとしても言葉が出ないのです。2年もいるのにその程度かと言われそうですが、すみません、この程度です。
 ときどき、今何て言ったんだろうということがあっても、聞き返せるような雰囲気がなかったりするとつらいものです。もう少し会話力のない人への配慮をしていただけるとありがたいのですが。もっとも、配慮をするにも力は必要だし、同時にやはり力のない者も力をつける努力が必要なわけです。
 韓国人の女の人にバスターミナルまでの道を聞かれました。そのとき日本人であることがすぐにわかったみたいです。「日本人ですか」と聞かれました。もしやこの人日本人かと思って、「あなたも?」と聞くと、自分は韓国人だと言っていました。どういうわけか私はよく道を聞かれます。逆ギレされたこともありますが、きょうはとても感謝されたので気分がよかったです。言葉が多少ダメでも、出会った人には絶対に、日本人は親切なんだとか誠実なんだとか感じてもらいたいと思います。
 帰り、アパートのエレベータに挟まれたところを、フランス語の人々に笑われてしまいました。慌てないでと言われたような気がしました。少々粗忽者でも笑われても、こちらから相手を不快にする振る舞いはするまいという気持ちは変わりません。笑顔でメルシーです。

Atrium On Bay(Bay&Dundas)
 地下鉄駅からバスターミナルに直結。天井が高い。趣味の切手&コイン屋さんを発見。

■最終週 martes,15,marzo,2005
 今年度最終週。気持ちがひきしまります。たとえウインドチルが−10度を下回っても、春の空、春の空気です。
 地元の学校は今週末からマーチ・ブレイクに入ります。廊下でCDをかけながらみんなで踊りの練習をしています。きっと最後に発表会があるのでしょう。朝からもう授業にならないのではないかという雰囲気です。
 
*Metro Square(Warden&Steeles)
 初登場中国系、漢字では「大都会広場」。フードコートはたぶん本場の味。「桃園金城餅家」のパン。

■月曜の夜 lunes,14,marzo,2005
 一日気持ちよく晴れました。まだ気温は低いですが、春の感じは日に日に増しています。午後6時を過ぎてもまだ日が出ているくらいになりました。緯度が高いと日照時間の延び方が早いんですね。
 夕方からヤング通りを車で北へ。45キロくらい走るとニューマーケットという町に着きます。町の真ん中に立つと、視界に見えるのはすべて商業施設という驚くべきところです。町の名は新しい市場という意味ですね。まったくその通りです。そこのアッパーカナダというモールに行きました。
 目的といえば夕飯。フードコートの前を通ると一人の東洋人のおじさんに声をかけられました。照り焼きのサンドイッチを強く勧めてきましたので、それにしました。「うまいから。フレッシュだから。作るところ見てて。ほんとにうまいから。保障するから」というようなことを言いました。「どこに住んでいるのか。ダウンタウンで働いているのか。国はどこ。韓国? 中国?」。 「日本人? 俺は以前パナソニックで働いていたんだ。今は違う会社に入ってこれをやっているけれど」 フランスパンに鳥の照り焼きとキャベツを挟んだサンドイッチはなかなかうまかったです。
 何を買うあてもなかったのですが、ふらっと入った店で短パンとTシャツを買いました。通路のワゴンセールではダブリンの写真集が9ドル99、“The Life Of GEISHA”という本はなんと2ドル99でした。それで衝動買いしてしまいました。
 帰るとCBCでピーター・マンズブリッジ氏がヌナブト準州から中継していました。北緯60度の極寒の地です。学校の生徒たちが雪でのエスキモーの家の作り方を学んでいました。真っ白の映像でした。町が出てきましたが、やはり真っ白でした。カナダは広いです。

Upper Canada Mall(Yonge,New Market)
 ここらまで来ると、白人とすれ違う率がかなり高くなる。遠くにトロントの灯が見下ろせる。

■緑のパレードとミュージカル domingo13,marzo,2005
 だらだらした日曜の朝の過ごし方も変えていこうと思います。きょうは身体を動かし汗をかいたので気分は上々。毎週こんな感じにしたいものです。
 午後には街に出ました。ヤング通りでは、セントパトリックスデイのパレードが行われていました。道路に出てから、ああそうだったと気がつきました。ほんとうは17日ですが、パレードは一足早く日曜日に行われました。この日には緑色の物を身につける慣わしで、パレードも緑色を基調にした鮮やかな色彩に溢れていました。ピエロや動物の着ぐるみ、スチールバンドなどを見ました。皆歩いたりトラックの荷台に乗ったりしながら、沿道に笑顔で手を振っていました。子どもたちが大きな猫の着ぐるみに駆け寄って、握手をしてもらっていました。その両親が手を振って感謝の気持ちを送っていました。パレードを見ていたのはほんの少しの時間でしたが、素敵な表情たちを見ることができてよかったです。ただ、カメラを持っていなかったことが残念でした。

 街に出たのはミュージカルを観るためでした。“Wicked”です。キャノン・シアターの二階席は初めてでしたが、天井が近くて手の込んだ内装がよく見えました。「オズの魔法使い」の話にいたるまでのいきさつが語られるということでした。生まれつき緑色の肌をもつエルファバとブロンドのグリンダがそれぞれ西の悪い魔女と良い魔女になるまでの物語。これが「オズの魔法使い」の話に続いていくわけです。ブリキ男やカカシやライオンがどうやって生まれたのかもわかります。といってもこの「オズの魔法使い」、私はシェリーやのっぽさんの出ていた昔のテレビでしか知りません。事前に少なくともレビューなどを読んでおきたかったのですが、それもしないまま当日になってしまいました。帰ってきてからあれこれ読んでみると、なるほどそうだったのか!ということばかりでした。英語の壁がいつでもあって、今回も物語を追うのはすごくつらかったです。なんとなくそういうことかなという程度の理解。いつになってもそこから脱却できません。
 それでも、いつも思うことですが、英語の理解が不十分であってもミュージカルはじゅうぶん楽しめるものです。極端な話、ストーリーがまったく理解できないとしても、ミュージカルを観に行く価値が失われることはありません。登場人物の生き生きとした表情や踊り、見事な歌唱力。そして、舞台の華やかさ。
 “Wicked”でもそれは変わりません。はじめにグリンダがシャボン玉に包まれて登場するところがほんとうに綺麗でした。息を呑むとはこのことです。一気に物語の世界に引き込まれました。大掛かりな舞台装置や照明も見事だし、羽の生えた大勢のサルが飛び立つ場面や雨の中の場面では、映像を舞台に重ね合わせて投影したり。随所に工夫が散りばめられています。
 ミュージカルという表現形式にはひじょうに幅があると感じます。たとえば、舞台はステージの枠の中のみならず、客席や緞帳の外側までも使って自由に構成することができます。オーケストラは普通舞台の下に隠れていますが、“Chicago”ではバンドがステージの真ん中にいて、指揮者も出ずっぱりで、それが効果的でした。“Lion King”の始まりは、客席後方からキリンだのサイだのの動物が次々と現れて、もうそれだけで劇場がアフリカの草原に様変わりです。今回はステージの上方に巨大な竜がいて客席を睨んでいました。
 主人公のエルファバは全身緑色です。そのため学校でも疎まれ友達もいません。そういう異端者についての話がテーマかなという気もしました。はじめは少し気味悪いのですが、少しずつこの人に共感できるようになってきます。車椅子の姉ネサローズ、ヤギの姿の教師などに優しい思いを向ける孤独なエルファバ。そして、自ら人気者と称し美しい容姿のブロンド娘グリンダ。グリンダもはじめこそステレオタイプ的に見えましたが、たっぷりのユーモアと茶目っ気を振りまきながら物語を引っ張っていきます。この二人は友情で結ばれながらも最後には、「悪い魔女」「良い魔女」という対照的な存在にさせられてしまいます。二人それぞれに哀しみを背負い、フィエーロを巡る恋の要素も絡まりながら、話が進むにつれてそれが深まっていきます。「悪い」「良い」の区別が意味のないものに思えてきます。
 きっとしっかり理解しようとすれば原作を読まなければなりません。もちろん、あとに続くところの「オズの魔法使い」に触れないわけにもいきません。できれば、そうしたいです。「オズの魔法使い」の話を一般常識とするような社会の人々に対しては、教訓めいた何かが、このミュージカルにはあるのかもしれません。芸術に触れることで思索を深めることは素敵だし、そうありたいと考えています。でも、今この瞬間にこういう感動を味わったことのほうがよほど自分にとっては重要ではないだろうかと思ったりもします。
 このミュージカルでいちばん素晴らしいと思ったのは、エルファバの歌声でした。たとえ意味がわからなくても、涙が自然に湧き出てきそうなほどの力や情感が伝わってくる。これって何なんでしょう。人の思いが言葉を超えた瞬間ではないでしょうか。まっすぐな思いが人から発せられ、人に届く。そのとき、人は感動し、人の中に何かが芽生えるのではないかと思います。ミュージカルはそんな人間の可能性を教えてくれます。こういう体験をさせていただいていることに心から感謝します。帰りにはイートンセンターに寄ってさっそくサントラを買ってきました。

Eaton Centre(Yonge&Dundas)
 ガイドにも載る名所、とはいえ特に面白くない。それより向かいの劇場群。裏にひっそりトリニティ教会。

■感動と失敗 sabado,12,marzo,2005
 さまざまなことがあります。きょうは感動でした。やっぱり何かを皆で作り上げることは素晴らしいです。満足感が皆の表情に表れています。こういうことがあるから、この仕事はやめられないのかもしれません。
 行事で子どもたちといっしょによさこいソーランを踊ったのです。練習の成果を出すことができました。土曜日だけの学校でも、こういうことができるのです。やろうと思えばできるのです。気持ちがひとつになることが何よりの条件。ここの子どもたちや先生方の熱意や努力はすごいものだとあらためて感じています。はたして日本に帰ってからこれをやる機会はあるでしょうか。
 週五日ある学校が、その時間をほんとうに有効に使うことができているのだろうかと思います。時間の長短とゆとりのあるなしは別物です。日本の学校にゆとりがないのはなぜなんだろうと疑問に思います。
 
 夕方気がついた失敗。大事な書類をぜんぶやり直しです。こうなったらもうどうしようもありません。それでもなんだかどっしり構えてしまっているのは何なんでしょうか。誰も何も言いませんが、やり直しになる前に、ちゃんとやれということです。当たり前のことが、できなかったのです。反省。

Yorkdale Shopping Centre(Allen&401)
 市内で最大級。物質文明の極みという感じ。欲しい物は何でも揃う。それがいいことかどうか。

■締め切りと寄り道 viernes,11,marzo,2005 
 綱渡りのようなというか、危ない橋を渡っているというか。いずれも見通しのなさからくることで、これも自分の実力なんでしょう。焦りながらも結局なんとかやるべきことは終えることができました。やっぱり思うのは締め切りは重要だということです。何時まで、今週中、今月中、五月末、一年後、十年後…。そんなふうに自分なりに締め切りを設定するのはいいことかもしれません。そうはいっても、守れるものと守れないものありますが。
 帰りは道に迷いつつ西にあるモールにたどり着きました。そこにはインド映画が上映される映画館が入っていました。金曜日の夜だからか、店はけっこう混んでいて人々の笑顔が弾けているような印象を受けました。客や店員の顔や表情を見て歩くのがモール散歩の楽しみのひとつです。

The Albion Centre(Kipling&Finch)
 溢れる生活感。インド映画。エリアによる違いを実感。FORTINOS

■葬送、焦り jueves,10,marzo,2005
 先日の事件で犠牲になった連邦警察官4名を弔う儀式が行われ、夜9時から一時間、CBCで放送されていました。国を挙げて手厚く葬るという印象でした。日本でもし同じようなことがあったら、ここまでするだろうかと思いました。

 午前中から会議会議会議面接。もちろん勉強にはなりますが、その間は何もできないわけで。今週はちょっと焦り気味です。時間がなくてもできると思われているようなところもあって。ほんとうはそれほど簡単にアイディアは浮かびません。いつもうんうんうなって搾り出しています。
 ところで、きのうの日記は読み返しても意味がよくわかりませんね。あんな書き方から感情は伝わったでしょうか。
Eglinton Square Shopping Centre(Eglinton&Victoria Park)
 ごちゃまぜ感。狭いけど一周すると世界旅行。このサイト、情報が古い…。

■寒い日と人間のこと miercoles,9,marzo,2005 
 きょうも寒かったです。日差しがない分きのうよりもっと寒かったみたいです。まだまだ春は遠いです。
 理解する努力が足りないのか、理解してもらう努力が足りないのか、それとも両方か。「私のことをわかってくれようとしないじゃないですか!」 なんて言うおとなの人を目の当たりにすると哀しくなります。そんな個人の事情なんて知らないっすよ。と言いたくなることもあります。
 「わしだって寝てないんだぞ!!」 と報道陣に叫んでいたどこかの社長を思い出しました。人の上に立つ者がバカだと下の者たちが苦労します。へんな歳のとり方はしたくないものです。心の目をいつまでも曇らせずに、ものを見ていたいですね。
 人を貶めようとする者は信用を失くし行き場を失います。人のせいにばかりしていると、自分が見えなくなってしまいます。世界は自分を映す鏡ですから、自分が見えないということは他への理解が足りないということです。それを自分以外のせいにすれば「わかってくれようとしない!」ということになりますが、自分のせいだと考えれば、「まだ自分の理解が足りないんだ。努力が要るんだ」と素直に感じるでしょう。
 こんなことを考えてしまうのはひじょうに残念なことですが、人間の中にはほんとうに悪い人がいます。他人を傷つけて平気な顔をしたり、嘘をついて騙そうとしたり、自分の地位や名誉を守るために他人を利用し犠牲にしたり。いつの世にもこんな人間がごまんといて、それに困らされている善良な人々がいて、世の中は望まない方向に傾いていって、ということが繰り返されてきたのでしょう。ところが、性質が悪いことには、ほんとうに悪い人はその自覚をもつことができないというところだと思います。
 ひょっとすると、武器を生み出した人々は、けして悪い人間ではなく、むしろ善良な集団に属する人々なのかもしれません。飛躍しすぎかな。

*Lawrence Square Shopping Centre(Allen&Lawrence)
 多文化を体感。まったく気取ったところはない。プルコギはなぜか懐かしい味。

■きょうは寒かった martes,8,marzo,2005
 快晴。風があって寒い一日でした。きのう解けた雪がまた凍ってところどころつるつるになっていました。ヤングで地下鉄を降りてからバサーストまで歩いたのですが、たまらずストリートカーに乗りました。調べると、その頃のウインドチルは−25度でした。寒いはずです。帰りもウインドチル−20度。風が冷たくて耳がちぎれそうになりました。それでも不思議なもので、日差しが当たると暖かいのです。
 地下鉄が混んでいて、2つやり過ごしました。きょうも国旗は半旗でした。

Yonge Eglinton Centre(Yonge&Eglinton)
 帰りの地下鉄を途中下車。pizza novaHMVIndigo

■雨の月曜日  lunes,7,marzo,2005
 暗い休日。昼から雨まで降り出して、ぜんぜんだめな休みでした。少し仕事のことが気になる月曜日。昨夜遅かったため、午後は眠くて、地下鉄で夢を見ました。遅い昼食は4時半でした。食べたら耐え切れず布団に入り、目覚めたら8時。それから買い物に行きました。なんだかなにも書く気が起こりません。

*Agincourt mall(Kennedy&Shoppard)
 西洋とも東洋ともつかぬ空気。ウォルマートで買い出し。

■真っ白 domingo,6,marzo,2005
 頭の中が真っ白。窓の外も霧で真っ白。暗い日曜日でした。夕方までなにをするでもなく部屋にいました。夕方から洗車と給油をして、カナディアンタイヤでスポンジを買いました。
 夜はある方の家に招かれての食事会でした。帰ったら午前1時を回っていました。

Centerpoint Mall(Youge&Steeles)
 庶民的な雰囲気。近いのでふらっと行ってみるてなことが多い。フードコートのスブラキ・ディナー。

■人間波乗りとモール月間 sabado,5,marzo,2005
 晴れて暖かい土曜日。気がつくとすでに夕方でした。次々にいろいろな展開があって、最後にはなんだか論争みたいにもなってしまって。怒涛の土曜日でありました。だいたい毎週そんな感じです。後味は悪くないんですけどね。怒涛というくらいですから、人と人とが関わりをもつというのは波乗りみたいなものかもしれません。毎週土曜だから土用波ですね。ってそれは違います。
 話をする中で誤解を解いていくというか、互いの理解を深めていくというか、そんなことが求められているのかなと思います。面と向かって話すことなしに、問題の解決はまったく望めません。それだけに、連絡系統は無視できないし、かといって、自由発言を抑制するわけにもいきません。個人個人が関係を構築していくことと同時に、やっぱり組織を組織的に成長させていく努力も欠かすことはできません。
 いってみればそのための「捨石」だったりするのかな。あるいは、「触媒」みたいなものかな。

 仕事帰り、なぜかモールに行くことになっていて、車3台連ねて北の町の新しいところに行きました。車のない方々にとっては郊外店に出かけるチャンスもないからということらしかったです。
 店に着き、1時間後にと待ち合わせをしてわかれました。せっかくだからとラーメン用のどんぶりにする器を探して回りましたが、ちょうどいいものは見つかりませんでした。結局店の4分の1も見ないうちに時間になりました。奥様方は両手にいっぱいの買い物袋を下げて戻ってきて、彼女たちの本性をみた思いがしました。アジア系の食べ放題の店で閉店ぎりぎりまで食べて帰りました。帰宅は11時頃でした。
 疲れたからまっすぐ帰ろうかとも思ったのですが、ひょんなことでまた行ってしまいました。やはり今月はモール月間なようです。ところで、きれいな店では家族で記念撮影する光景も珍しくはありませんが、一人で撮るのは勇気が要ります。こんなときこそカメラを持っていけばよかったです。

Vaughan Mills Shopping Centre(400,Vaughan)
 近郊の超巨大モール。度肝抜かれて、思考が哲学的になってしまう。人間っていったい…。

■麻薬殺人やしめきりや viernes,4,marzo,2005
 きのうアルバータ州で連邦警察の警官4名が射殺される事件が起きました。きょうは国旗がみな半旗になっていました。殺人は毎日起きていますが一般市民が殺されるのとは扱いが違うなと感じました。詳しくは読んでいませんが、麻薬とも関わっている事件のようです。トロント郊外でも大量のマリファナが押収されたそうです。カナダは高校生の約5割が麻薬体験ありと答える国です。

 きょうは午前中に来客があり、午後からは場所を変えて会議だったので焦りました。それでもなんとか明日の準備を終えたのでほっとしました。
 「見通しをもって」とか「余裕をもって」とかいいますが、なかなかそうはいかないのが人情です。あったほうがいいのはもちろんですが、外的な「しめきり」に追われるということもすごく大切だと思います。しめきりが迫ると力が発揮できるということがあります。集中力も増すし、短い時間で仕上げることもできます。そうして、たいていの場合、結果的にはちゃんとできあがってしまうから不思議です。こういうぎりぎり感の中での仕事も、その人の「見通し」や「余裕」なのかもしれません。

Bayview Village Shopping Centre(Bayview&Sheppard)
 高級感。歩くだけでよい。

■寒い3月とショッピングモール jueves,3,marzo,2005
 朝から快晴でした。気温は下がり、出勤の頃にはマイナス11度、体感気温でマイナス20度になりました。まだまだ春は遠いですが、日の出は早くなってきたし、日暮れも遅くなってきました。きょうは午後7時近くになっても西の空が明るかったです。ここ数日は雲が出ていて、それに気がつきませんでした。明日の朝も冷えそうで、予報はマイナス18度です。

 ショッピングモールのことなんか「がら」じゃないと思っているのです。ショッピングなんてそれほど好きではないし、いわゆるブランド物云々というのとは死ぬまで無縁だと思っていますし。でも、モールの中を歩くのは嫌いじゃないし、フードコートの安っちい飯を食うのも好きですし。て、矛盾しているでしょうか。冬場はモールが散歩コースになるのです。外は寒すぎますからね。モールは北米の一般市民の生活に欠かすことのできない要素だと思います。そして、多分に未来的な空間ではないかと感じたりもするのです。あるいは、見方によっては懐古的な空間かもしれません。いずれにせよ、ショッピングモールからショッピングを差し引いた部分にとても興味があります。そこが僕は大好きです。でも、今月ここに取り上げるのは、そろそろモールと精神的に訣別しようという意図もあるのです。そこがちょっと複雑なところです。
 一日ひとつとはいっても、どんな情報を載せればよいというのでしょう。とりあえず、サイトがあればリンクして、通りの名前などを書きます。それから、ごく個人的な覚書として簡単なメモを書きます。ほかの人の役に立つことはまったく想定しません。

 “6teen”というアニメが放送されています。16歳の少年少女たち6人がショッピングモールを舞台に繰り広げる軽い青春コメディなのですが、これをみると、モールは買い物するところというよりも完全に放課後の遊び場になっています。遊びだけでなく、そこでアルバイトをしたりする人もいます。いたずらする人もいるし、やっかいなことに巻き込まれる人もいるし、ひとつの社会の縮図のようなところでもあるわけです。町の商店街がふたつみっつすっぽり入るような巨大なモールの中を探検しても、すべてを知り尽くすことなどとうていできません。まるで、「宇宙船アーク」の中を歩き回っているようです。
 このアニメの主題歌は“Life bigins after school.”で始まるのです。自分の職業を無視していうなら、そう言い放つことはカッコいいと思います。誰にとってもそうあってほしいものです。

Don Mills Centre(Don Mills&Lawrence)
 お年寄りで溢れている。平屋だが意外と広い。買いやすい洋風パン屋。ついでにATMで現金引出。

■「知の垣根」と道草 miercoles,2,marzo,2005
 本屋にはたくさんの本がありますが、日本語の本は一冊もありません。英語の本ばかり。それと少しはフランス語の本もありますが。これらの本の山を前にすると、なんとも言いようのない気持ちになります。こんなにたくさんの本があるのに、自分は何一つ読むことができないのか。これだけの財産を少しも享受することができないのかと、無力感とも失望ともつかない気分になってしまいます。
 とはいえ、それは努力しだいで克服できるはずのことで、けして無理な話ではありません。越えようと思えば越えられない垣根ではないと思います。いちおうこれでも人類のはしくれですからね。それでも、やはり垣根は高いなあと思ってしまうのです。もうペラペラなんでしょ?なんて言われたら嫌ですが、そうなる努力をしないわけにはいかないなあということは感じます。それではどんな努力ができるでしょうか。
 そこで、ある試験を来月受けてみることにしました。きっとさんざんな結果になるだろうとは予想できますが、これから約2か月、こつこつと試験勉強をしていこうと思います。
 
 3月は嫌いだと書きましたが、そんな月でもおもしろいことを見つければ楽しくなるでしょう。というわけで、一つやってみようと思っているのは、道草です。ただの道草ではなくて、一日ひとつ、どこかのモールに寄って帰るという…。くだらない企画です。トロント周辺には大小さまざまなショッピングモールが実にたくさんあるわけですが、店によってその表情は違います。店のつくりそのものの違いもありますが、客層の違いというのが大きい気がします。それによって、売られているものも違いがあるのではないかなと思います。そこまで詳しく見ようとは思いませんが、ただふらふらするより、テーマをもって見たほうがおもしろいのではないかと思いました。きのう、きょう寄ったところを含めて、少しずつ紹介していくつもりです。

The Promenade Shopping Centre(Bathurst,Vaughan)
 中国系スーパーT&Tで日本食はほぼ調達できるが、ここでしか買えないというわけでもない。

■3月になった martes,1,marzo,2005
 あまり好きな月ではありません。毎年3月でひと区切り。年度末は慌しく過ぎていくところが多いのではないかと思います。慌しいだけではなく、嫌な月です。
 きょうは朝から雪が一日降り続きました。スクールバスがずいぶん運行中止になったようです。しかし、岩手の人間から見たらそれほどたいした量ではありません。雪や気温について、テレビやラジオではずいぶん大げさに伝えられていると感じます。それはきっと、トロントには雪の降らないような国から来た人たちもたくさんいるからでしょう。慣れていない人が多いのではないかと思います。
 あすも雪だそうです。春の雪は湿っていて重くて、雪かきがたいへんなようです。

North York Sheridan Mall(Jane&Wilson)
 比較的治安がよくないとされる地域。地下のフードコートの熱々白身魚のフライとフォーチュン・クッキー。